飾るのに限定する? 「修飾語」は結局何をする言葉なのか

文型

修飾語の「修飾」って、結局何をする言葉なのかな…?

Hello everyone!

ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ) です!!


今回は「修飾語」
について書いていこうと思います。


文法書で

「形容詞は名詞を修飾する」
「副詞は文全体を修飾する」


といった言葉を
見かけたりしませんでしたか?

「修飾」という漢字を見ると
何やら小難しい感じがします。


当時の自分は、「飾る」という漢字から
デコレーションやインテリアみたいなものを連想して

セータ君
セータ君

インテリアみたいな何かが飾ってるの…? うーん…良く分かんないなぁ…。


といった感じで、
あまりピンと来なかった時期がありました。

そんな小難しい感じがする「修飾」を紐解きながら、
英語での修飾はどうとらえていけばいいのか
見ていきたいと思います。

それでは始めていきましょう!
Now let’s start!

修飾ってそもそも何?

まずは修飾語の「修飾」から意味を見てみましょう!

辞書で調べてみると…

1. 美しく飾ること。よく見せるために上辺を飾ること。「過大に修飾して話す」
2. 文法で、ある語句が他の語句の意味を限定したり詳しくしたりすること。

修飾 | goo 辞書

どうやら、2 番の意味で使われている感じがします。

セータ君
セータ君

意味を限定するとか詳しくするってどういうこと?


確かにそう思いますよね!

「飾る」という単語が入っているのに、
「限定する」「詳しくする」と
一見関係なさそうな言葉が登場していますが、

これからその謎を
紐解いていきたいと思います。

修飾語は「もっと説明したい」ときに使う言葉


ただ、

セータ君
セータ君

「飾る」と「限定する、詳しくする」ってどう関係あるんだろ…


みたいにモヤモヤしながら進めても
気持ち悪いと思うので

まずいったん忘れちゃいましょう!

そして、修飾語の乱暴な結論から
先に持っていきたいと思います。


それは…

「その言葉についてもっと説明したい!」
と思ったときに使うのが修飾語

ということです。

それはいったいどういうことなのか、
次から順番に説明していきます。

それは「どんな」花?


分かりやすいように一例を出していきましょう。
flower という一単語があったとします。

セータ君
セータ君

「花」っていう意味だよね!


そうですね!

flower 一単語だけだと、「花」という意味です。

ここから何も言葉を足さない場合
単に「花」という情報しかありません。

良くも悪くも「最低限の情報」です

花という情報だけでいいなら
それだけで十分ですが、

ただ「花」というだけでは良く分からない
というのが殆どだと思います。

セータ君
セータ君

「花」といっても数え切れないほどいろんな花があるから、結局どの花を指しているのか分からないかな…。


そうですね!

「花」だけだと数が膨大すぎて
何となくボヤーッとした感じだと思います。

そこからもう少し詳しく知りたいときは

セータ君
セータ君

それって、「どんな」花なの?


と思うはずです。


聞かれたからには、その「花」について
もっと説明しないといけませんね!

すなわち、「花」という言葉を
修飾する必要がある
ということになります。

情報を加えると「詳しく」なる

それでは、その「花」に
「赤い」という情報を加えてみましょう。

そうすると、「赤い花」という文になりました。

セータ君
セータ君

単なる「花」だけより、ちょっと詳しくなったね!


この調子で、もう少し情報を加えてみましょう!
今度は文にして「私の庭で咲いている」はどうでしょうか?

そうすると、
「私の庭で咲いている赤い花」
という文になりました。

セータ君
セータ君

「赤い花」よりさらに情報が加わって、どんな花かだいぶ詳しくなったね!


こんな感じで「花」という情報をもっと説明するために

「赤い」という単語や
「私の庭で咲いている」という文を付け加える


すなわち、「花」にどんどん修飾語を付けると
「花」の情報がより具体的で詳しくなるのが分かるかと思います。

「詳しく」説明すると「限定」されていく


それと同時に、付け加えていった方の「花」の情報は
だんだんと絞られて、限定されていくような感じがしませんか?


セータ君
セータ君

それってどういうこと?


先ほどの例でやってみましょう。

「花」➡ 「赤い花」とすることで
様々な特徴のある「花」の中から、

青い花でも黄色い花でもなく
「赤い花」に情報が絞られていきます。



セータ君
セータ君

これは「色」で花を限定しているのかな?


その通りです!
掴めている感じがしますね!

そして今度は
「赤い花」➡「私の庭で咲いている花」とすることで

その「赤い花」の中から
公園に咲いている赤い花でも、学校に咲いている赤い花でも
はたまた、私の庭で枯れた赤い花でもなく

「私の庭で咲いている赤い花」とさらに情報が絞られていきます。

セータ君
セータ君

今度は、場所とか花の状態も限定されているね。こうしてみると、いろんな方法で限定することが出来るのか~。


そうですね!

もちろん、修飾語をかけられる品詞は
例に挙げた名詞だけでなく
動詞や形容詞、副詞もできます。

このように、修飾語は
ある単語を「詳しく説明」し、「限定していく」役割を持つ
ということがお分かりいただけたかと思います。

英語は「前」に修飾するだけじゃない!

「赤い花」や
「私の庭で咲いている赤い花」のように

日本語では、説明したい言葉の「前」に置いて
修飾していきます。

しかし、英語では「前」だけではなく
「後ろ」に置いて修飾することもあります。


セータ君
セータ君

「後ろ」に置いて修飾するのは日本語にはないから、ここが大きく違うところだね!


何回か例に挙げている
「私の庭で咲いている赤い花」を英語にすると

red flowers which are blooming in my garden

といった感じになりそうですね。

セータ君
セータ君

修飾が分かりやすいように、花は複数形にしてあるよ!


まずは flowers の前の red から見ていきましょう

この red は形容詞で、その後の flowers を修飾しています。

原則的に、名詞の前に置ける修飾語は
例に挙げた「形容詞」の他に

「1 語の分詞」や、「限定詞(冠詞、所有代名詞 等)」
が当たります。


ちなみに、この修飾語は
説明したい語のいて修飾しているので
文法書では「前置修飾」なんて呼ばれています。

セータ君
セータ君

前に置く修飾語が複数出た場合並べる順番はあるけど、その詳しい順番に関しては別記事で紹介するからお楽しみに!


次に、 which are blooming in my garden を見てみましょう。

これも flowers を修飾していますが
今度は名詞の後ろに置かれていますね。

これが日本語にはない英語の大きな特徴で、
2 語以上で修飾したい場合は名詞の後ろに置くのが原則です。

例文では関係詞を使って flowers を説明していますが、

不定詞の形容詞的用法 や 2 語以上の分詞、
前置詞句、形容詞句、副詞(句)


後ろに置く修飾語はかなり多くあります。


こちらも同様に、この修飾語は
説明したい語のいて修飾しているので
「後置修飾」と言います。

セータ君
セータ君

後ろに置く修飾語の各論は別記事で詳しく書いていくよ!



いろいろと書きましたが、ここではとりあえず

英語は「前から」だけじゃなく
「後ろから」修飾するのもあるんだ


ということだけ頭に入れておけば十分です。




Part 5 の「品詞問題」に超頻出!


TOEIC の Part 5 の中で最も多く出題されている分野は
「品詞問題」です。

その名の通り、空欄の中にどの品詞が適切かを答える問題ですが、
この問題は「どの語が何を修飾しているのか」という英語のルールを
どのくらい分かっているか
を問われているような気がします。

主語述語がすぐわかるような簡単な文は殆どなく、
大抵は修飾語を使って簡単に構造が分からない文章にしてあります。

数ある品詞の中でも、修飾する方法が圧倒的に多く
特に気を付けなければならないのが「名詞」です

名詞は単語だけでなく文でも修飾できるので、
to 不定詞や分詞、前置詞句といった
後置修飾で名詞に情報をどんどん追加することで
文章が長くなっていきます。


そうすると、
(修飾語 A ) S (修飾語 1 (修飾語3)) (修飾語 2 ) … V 
といったように

主語と述語動詞の距離がどんどん離れていきます。

さらに、主語の方もいろいろと修飾されていくので
どれが主語でどれが述語動詞か分かりにくくなっていきます。



TOEIC に限らず、恐らくどの英文でも
そんな感じになっていくかと思いますが、

分かりにくくなっていくからこそ
最初は文の骨格である主語と述語動詞を
しっかり見つける必要があり


その次に、どんな語に何が修飾されて
その語がどんな感じで詳しく説明されているのか
を見ていく必要がある
と思います。

ここまで意識できれば、
文の構造をしっかりと把握できて
早く正確に文章が読めるようになりますよ!

おわりに


今回は 修飾語について
いろいろと書いていきました。

「飾る」と「説明する」「限定する」
一見関係はなさそうですが、

ある単語が「飾られる」、すなわち修飾されると
その単語について「詳しく説明」され、「限定されていく」


そういった役割を持つのが修飾語である
ということを学びました。

そして、英語では「前」だけでなく
「後ろ」に修飾語を置くことが出来る
ということも
学びました。

このルールは日本語にはない大きな特徴なので
特に注意しておきたいところです。


修飾語はいくらでも長くなってしまうので
文の骨格である主語や述語が見えにくくなっていきますが、

文の構造を正確に捉えるには最初に主述がどれかを見極めて、
その次に、どんな語に何が修飾されているのかを見ていく
ことが重要です。

これは、TOEIC に限らず
英文を正確に読む上での基本中の基本ですが

ここがしっかりしていると、
英文をスラスラ読むことが出来るだけでなく
リスニングでも正確に聞き取ることが出来ます。

是非とも意識しながらやってみてください!


というわけで、今回はここまで!
また次回お会いしましょう!!

See you next time !
Bye-bye!

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