過去のことだけではない! 過去形が表す共通のイメージとは?

文法

過去形なのに、過去のことを言ってるわけじゃないよ…?

Hello everyone!

ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ)です!!

今回は「過去形」をテーマに
いろいろ実験していこうと思います。


過去形に出くわしたとき
こんなことを思っていませんでしたか?

セータ君
セータ君

あれ? 過去形が使われているのに、丁寧な言葉?仮定法? 過去のことを言ってるわけじゃないのに、いったいどうなってるの?



一見関係のなさそうな過去時制、
丁寧な言葉、そして仮定法。


実はこれには「とある共通点」が隠されています


その共通点とは一体何なのか、
この記事で謎解きをしながら一緒に見ていきましょう。

この記事を見ると
次のようなことが分かるようになります。


  • 過去形を理解するためのコアイメージ
  • 過去形のコアイメージをどう使うのか


是非とも最後までご覧くださいね!



それでは、始めていきましょう!
Now let’s start!

過去形のコアイメージ

あれこれと説明する前に
先に結論をドンと持って行っちゃいましょう!

ズバリ!
過去形のコアイメージは


「距離感」!!


セータ君
セータ君

「距離感」?過去のこととどう関係があるの?



うーん、そうですね…。
まずは、その「過去のこと」というのは一回離れて、
「距離感」というイメージを持ちましょう。


この「距離感」というイメージをつかめば

単なる過去のことはもちろん、
一見関係なさそうな丁寧な言い方や仮定法も
すんなり理解できるはずです。

過去形のイメージから派生するもの

過去形のコアイメージは「距離感」
ということを書きましたが、

この距離感はこんな感じで
派生していきます。

  1. 「時間的」な距離 : 過去形
  2. 「心理的」な距離 : 丁寧な言い方、自信のなさ
  3. 「現実的」な距離 : 仮定法


セータ君
セータ君

へぇ~! ボクが思ってた「過去のこと」は、時間的な距離のことを言ってたんだね!過去形って奥が深いなぁ~!



そんな過去形ですが、
分かりやすくするため現在形と比較しながら
もう少し詳しく見ていきましょう!

「時間的」な距離

これは言うまでもないと思いますが、
「過去のことを言うとき」に使いますよね。

セータ君
セータ君

I saw a movie yesterday. (昨日、映画を見たよ) みたいな感じだよね!


この過去形は
過去のことを言ってるだけで、
今はそうではありません。


なんとなくでも
現在と「距離を置いている」感じがしませんか?

そして、この過去形が持っている
「現在と距離を置いている」感じを
そのまま当てはめていきます。

「心理的」な距離

今度は、時間的ではなく心理的に
距離を置いてみましょう。

「心理的」に距離を置くということは
「より丁寧な表現になる」ということに繋がります。

セータ君
セータ君

Will you ~? とか Can I ~? も丁寧な表現なんじゃないの?


たしかに、命令形より丁寧ではありますが
過去形には及びません。

現在形ということは、心理的な距離感がない状態
つまり、「近い状態」にあります。


ということは、現在形しかない命令形
ものすごくとげとげしい高圧的な口調になります。

Will you ~? や Can I ~?
命令形よりは多少丁寧な表現にはなりますが
これも現在形ということで、思っている以上に
丁寧ではありません。

「~してくれる?」
「~してもいい?」


くらいのニュアンスで、

親しい間柄なら大丈夫だとは思いますが、
押しつけがましい・厚かましいニュアンスもあるので
人によっては失礼になる場合があります。

can や will の過去形である
could や would にすることによって

さらに距離感をとって

「~していただけますか?」
「~してもよろしいですか?」

という大人の表現になります。

セータ君
セータ君

英語の丁寧は、過去形を使って「相手の心理的な距離を置く」ことで表現しているんだね!


さらに、この心理的な距離は
自分の「自信」にもつながっていきます。

現在形だと自信たっぷりに満ちた感じの
ニュアンスが伝わります。


セータ君
セータ君

I can do it ! (出来る!)


逆にこれが過去形になると、
心理的な距離をとることになるので

可能性を下げた自信がないという
ニュアンスになります。


セータ君
セータ君

I could do it. (出来る…かも)


このように、過去形で
心理的な距離を置くことで
丁寧な表現や自信のなさといった

より豊かな表現をすることができます。

「現実的」な距離

そして最後に、
現実との距離を置いてみましょう。

現実に距離を置くということは、
現実でないことを言っている
ということになります。

それが妄想とか仮想現実
当てはまりそうですね!

「もし〇〇なら、~なのになぁ」

という表現は仮定法で勉強する
もしくは勉強したと思います。

現実ではありえないことなので
過去形を使って現実と距離をとります


セータ君
セータ君

If I were a bird, I could fly to you. (もし鳥だったら、君の元へ飛べるのに)


もしこれが現在形になると、

現実に距離を置いておらず

「実際に私は鳥で、君の元へ飛べる」
といった感じに、

現実ではありえないことを
可能性も自信もたっぷりにいうことになります。

セータ君
セータ君

え~… なんか、アブナイ人に見られちゃいそうだね…。


ですので、「現実ではありえないことですよ」「妄想ですよ」
というのをキチンと言うためには、

過去形を使って、現実との距離をとる必要があります。

おわりに

今回は「過去形」に隠された
意外な共通点について見ていきました。


一見関係なさそうな
過去形、丁寧な表現、仮定法ですが

過去形が持つ「距離感」
というイメージがあれば

スッキリと整理されたのではないでしょうか?


最後にもう一度確認していきましょう。

  1. 「時間的」な距離 : 過去形
  2. 「心理的」な距離 : 丁寧な言い方、自信のなさ
  3. 「現実的」な距離 : 仮定法



コアイメージ自体知らない方にとっては
ビックリしたかもしれませんが、

こういったコアイメージを持つものは
他にもたくさんあります。

これを理解することで

今までバラバラに覚えていたものも
1 つの線でつながるように整理でき、
より深く英文を理解することができます。

是非、コアイメージを取り入れてみてくださいね!

「勉強になった!」
「役に立った!」
「疑問が解決してスッキリした!」
…etc

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というわけで、今回はここまで
また次回お会いしましょう!!

See you next time !
Bye-bye!

セータ君
セータ君

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