あれ?前置詞が二つ続いてる…? こんな形の受動態ってあるの?
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Hello everyone!
ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ) です!!
今回は「受動態」をテーマにして
いろいろと実験していこうと思います。
![セータ君](https://www.ceta-clefdelph-jikkenki.com/toeic-jikkenki/wp-content/uploads/2020/10/ceta-up3-e1601885987991-300x300.png)
受動態って「be 動詞 + 過去分詞」で、「~される」って訳すんだよね?
そうですね!
受動態に関しては
あえてその形! 受動態に潜む隠れたニュアンスにて
受動態の基本について書きました。
今回は少しレベルアップをして、
見た目が複雑そうな少しヘンな形の受動態を取り扱っていきます。
![セータ君](https://www.ceta-clefdelph-jikkenki.com/toeic-jikkenki/wp-content/uploads/2020/10/ceta-in-trouble-300x300.png)
え~…。なんか難しそう…。
大丈夫です!
作り方は今までやってきた受動態と変わらないです。
作り方が変わらないという事は
何か特殊なことがない限りヘンな形にはなりません。
では、どんな時にそうなるのか
そのヘンな形の受動態に出会ったとき
なにを考えればいいのか
これから見ていきたいと思います。
それでは始めていきましょう!
Now let’s start!
見た目がヘンな形の受動態
見た目がヘンとは言っても、
どうヘンなのかは見ないと分からないと思うので
早速例文を挙げてみたいと思います。
This security problem must be dealt with by the professionals.
(このセキュリティー問題は専門家によって扱われなければならない)
![セータ君](https://www.ceta-clefdelph-jikkenki.com/toeic-jikkenki/wp-content/uploads/2020/10/ceta-up3-e1601885987991-300x300.png)
あれ? この文なんかヘンだよ…? with も by も前置詞なのに二つ並んでるけど…?
確かに、with と by はいずれも前置詞なので
その前置詞が二つ続いてるのは違和感があって
なんかヘンな受動態の文だなと思いますよね!
しかし、この受動態の文は正しいのです。
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えっ!? これ正しいの!?
では、なぜこのようなヘンな形の受動態の文が
正しいといえるのでしょうか?
能動態にすれば受動態の構造が見えてくる
先ほどの例文のような受動態は、
どうやったらその構造が見えてくるのでしょうか?
その攻略のカギは「能動態に直してみる」というものです。
![セータ君](https://www.ceta-clefdelph-jikkenki.com/toeic-jikkenki/wp-content/uploads/2020/10/ceta-up3-e1601885987991-300x300.png)
え? それだけでいいの?
試しに、先ほどの例文でやってみましょう!
This security problem must be dealt with by the professionals.
(このセキュリティー問題は専門家によって扱われなければならない)
ここで、受動態の作り方を簡単におさらいすると
- 動詞は「be 動詞 + 過去分詞」に変換
- 能動態の目的語を主語へ
- 能動態の主語を、前置詞 by をつけて文末へ
でしたね。
![セータ君](https://www.ceta-clefdelph-jikkenki.com/toeic-jikkenki/wp-content/uploads/2020/10/ceta-up3-e1601885987991-300x300.png)
という事は、この逆のことをすれば受動態を能動態にすることができるんだね!
そうですね!
実際にやってみましょう!
★ 受動態
This security problem must be dealt with by the professionals.
★ 能動態
The professionals must deal with this security problem.
1. 受動態の be 動詞 + 過去分詞 を、 適切な動詞の形へ
2. 受動態の主語を、能動態の目的語へ
3. 受動態の by + 動作主 を、能動態の主語へ
能動態へ戻してみると、この with は
deal with (~を処理する)という熟語の前置詞であると推測できます。
これが受動態になる時、目的語が前に出て
this security problem must be dealt with…
という「文末に前置詞が残った形」になり、
そこへさらに「by + 動作主」が with の後についた結果
with by という前置詞が二つ続いたヘンな構文になった
というわけです。
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なるほど~! deal with みたいな熟語の形が動詞になっている場合は、そんなことが起こるんだね!今度から注意してみよっと!
ヘンな形の受動態になる動詞は?
ヘンな形の受動態になる動詞は
他にもあるのでしょうか?
先ほどの例文で挙げた deal with のような熟語は
「句動詞」と呼ばれています。
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「句動詞」ってなに?
句動詞というのは
2 語以上でひとつの意味を表す句のことで、
次の 3 つに分けることができます
- 他動詞 + 副詞
- 自動詞 (+ 副詞 ) + 前置詞
- 他動詞 + 名詞 + 前置詞
まずは一つずつ見ていきましょう。
他動詞 + 副詞
call off (~を中止する)、stack up (~を積み上げる) 、
put off (~を延期する) などが挙げられます。
このグループの句動詞を受動態にするときは
単純に他動詞をとる目的語を主語に持っていくだけです。
間違って副詞までもっていかないようにしましょう。
★ 能動態
They called off the event due to heavy rain.
(大雨のため、彼らはそのイベントを中止した)
★ 受動態
The event was called off (by them) due to heavy rain.
(大雨のため、そのイベントは中止された)
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「他動詞 + 副詞」はカタマリにして考えると分かりやすそうだね!
自動詞 (+ 副詞 ) + 前置詞
deal with (~を扱う)、look into (~を調べる)、
make up for (~を補う)、 look up to (~を尊敬する)
などが挙げられます。
これらを受動態にするときは、
先ほどと同様に「カタマリ」で動詞とみなして
前置詞の後の目的語を主語に持っていきます。
★ 能動態
The students in this class look up to Sally.
(このクラスの生徒たちはサリーを尊敬している)
★ 受動態
Sally is looked up to by the students in this class.
(サリーはこのクラスの生徒たちに尊敬されている)
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これは deal with の例文で登場した 「前置詞が二つ続くパターン」の受動態だね!
他動詞 + 名詞 + 前置詞
pay attention to (~に注意を払う)、take care of (~を世話する)、
make use of (~を利用する) などが挙げられます
このグループの句動詞は
二通りの受動態の作り方があるのでちょっと厄介です。
一つずつ見ていきましょう
句動詞を「ひとカタマリ」として考える
一つ目は、先ほど見たような感じで
句動詞を「ひとカタマリ」として考えるパターンです。
★ 能動態
They make use of this technology in the food industry.
(彼らは食品業界でこの技術を利用している)
★ 受動態
This technology is made use of in the food industry.
(この技術は食品業界において利用されている)
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あれ? 受動態の文に動作主の by them はつけなくていいの?
もちろん by them はつけてもいいのですが
省略されるケースがあります。
この例文の場合、this technology はかなり浸透していて
主語(動作主)が「明らか」なので、受動態でわざわざ言う必要がない
もしくは、 this technology にスポットを当てて強調したい
そんなニュアンスを出したい時に省略することができます。
句動詞の中の名詞を目的語とみなす
もう一つは、句動詞の中の名詞を目的語とみなす
パターンです。
つまり、「他動詞 + 名詞 + 前置詞」の中の名詞が
受動態の主語になって前に出ることもあります。
例として挙げた
pay attention to (~に注意を払う)、take care of (~を世話する)、
make use of (~を利用する) を使ってでやってみましょう!
分かりやすいように
受動態で使う be 動詞は現在形のみとします。
pay attention to ~ は Attention is paid to ~
take care of ~ は Care is taken of ~
make use of ~ は Use is made of ~
とそれぞれ変形します。
![セータ君](https://www.ceta-clefdelph-jikkenki.com/toeic-jikkenki/wp-content/uploads/2020/10/ceta-in-trouble-300x300.png)
句動詞の中の名詞が抜けちゃってるから、一目見ただけだと元の句動詞が何なのか気づきにくいね…。
そうですね!
この作り方は他の句動詞にはなく、
見た感じ「句動詞には見えない」というパターンです。
「ひとカタマリ」だとなぜか合わないと感じたら
このパターンがないか考えてみましょう!
作り方の例として名詞は 1 語にしていますが、
どちらかというと great care や a lot of attention のように
形容詞または形容詞句を伴うパターンが多いです。
おわりに
今回は「受動態」の応用編として
少しヘンな形の受動態を見ていきました。
そのヘンな形の受動態になる原因は
動詞に名詞や副詞や前置詞がセットとなって
一つの意味を成している「句動詞」
というものでした。
この句動詞が受動態になると、
一回見ただけでは、違和感がある文になります。
そんな時は、能動態に直して考えてみると
いいかもしれませんね。
また、句動詞の中の名詞が受動態で前に出てきて、
見た感じ「句動詞に見えない」パターンもありますので
句動詞をひとカタマリで見る方法では意味が通らない場合
こちらも考えてみてくださいね!
それでは、今回はここまで!
See you next time !
Bye-bye!
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