見た目に注意! 仮定法の慣用表現を総整理

仮定法

If ついてないのにこれも仮定法なの!?

Hello everyone!

ご覧いただきありがとうございます。
TOEIC 実験記の Delph (デルフ) です!!

今回は「仮定法」をテーマに、
いろいろ実験していこうと思います。


セータ君
セータ君

仮定法って結構難しいイメージあるよね…




確かにそう感じるかもしれません。

仮定法は高校の終盤あたりに登場するので、
ラスボスのような雰囲気があるような気がします。

しかも、ここ最近では仮定法が天下りして
中学でも学習するらしいですね。

そんな仮定法ですが、何回かシリーズに分けて
投稿していこうと思います。


そのシリーズ第 3 回は、前回まで見てきた形以外の
いわゆる慣用表現を見ていきます。

この記事を見ると
次のようなことが分かるようになります。

  • if で始まらない仮定法の慣用表現
  • 仮定法の慣用表現における関連事項



是非とも最後までご覧くださいね!


セータ君
セータ君

「その他の仮定法を知りたい」って人は下のボタンからすぐ飛べるよ!


それでは始めていきましょう!
Now let’s start!

仮定法のおさらい

まず、仮定法とはいったいなのか
前回のところまで軽くおさらいしていきたいと思います。

すぐに本題のところへ入りたい方は
下のボタンから飛ぶことができます


仮定法は

「もっとお金があったらなぁ…」
「私が鳥だったら…」

のような「妄想」


「あの時あんなことしていれば…!」

のような「後悔」 といった


今の現実やすでに起こった事実に対して
「ありえない」ことを言うときに使います



もしくは、
「(あり得ないと思うけど)万が一」
「(実現するかどうかは置いておいて)仮に」

といった、「未来のことに関する妄想」にも
仮定法が使われます。


そして、前回まで学習した仮定法の基本的な作り方は
次のようになります。

  • 仮定法過去(現在の事実に対する妄想)

    ▶ If S +V の過去形*… , S’ 助動詞の過去形 + V の原形 ~

    「もし S が(今)…するなら、S’ は ~ するだろうに」
    *V の過去形が be 動詞の場合は、人称・単複関係なく were

  • 仮定法過去完了(過去の事実に対する後悔や残念な気持ち)

    ▶ If S +過去完了形… , S’ 助動詞の過去形have + 過去分詞

    「もし S が …したなら、S’ は ~ しただろうに」

  • 仮定法未来 :(あり得ないと思うけど)万が一

    ▶ A: If S +should + V の原形 … , S’ 助動詞の過去形[現在形]V の原形 ~.
    ▶ B: If S +should + V の原形 … , [please] 命令形.

    A:「もし S が(万が一)…するなら、S’ は ~ するだろうに」
    B:「もし S が(万が一)…なら、~ してください」

  • 仮定法未来 :(実現するかどうかはともかく)仮に

    ▶ If S +were to do … , S’ 助動詞の過去形V の原形 (仮定法過去).

    「仮に S が …するなら、S’ は ~ しただろうに」


仮定法は、過去形の「距離感」のニュアンスを利用して
表現されています。

現実や事実、未来のことから距離を取ることによって

「事実じゃないよ!」
「妄想や後悔のことを言っているよ!」

といった感じに仮定法では表現できます。

セータ君
セータ君

ここまでは前回やったところだね!だんだん思い出してきたよ!

if 文で始まらない仮定法の慣用表現

前回までの仮定法の作り方を見ると、
いずれも 「if 文」で始まっています。

ですが、if 文で始まらない仮定法もありますので、
こればかり気を取られると仮定法に気づかないことがあります


今回はそういった仮定法を慣用表現と題して
いくつか紹介していこうと思います。

I wish

I wish は、仮定法でよく見かけるフレーズではないでしょうか?

とくに有名なのが

I wish I were a bird. (私が今鳥だったらなぁ…)

というフレーズで、
必ずと言っていいほどよく見かけるかと思います。

I wish に続くことができるのは、
仮定法過去・仮定法過去完了の条件節(if 節の部分)です

条件節の中にある If を I wish に置き換えると完成します。

  • 仮定法過去
    I wish S +V の過去形*.
    *V の過去形が be 動詞の場合は、人称・単複関係なく were

    「(今)S が … ならなあ」

  • 仮定法過去完了
    I wish S +過去完了形.

    「(あのとき)S が … だったらなあ」


また、 I wish の文では could や would を使うことが可能です。

この時の could や would は 仮定法ではなく
可能の can 、未来の will が過去形になったものです。

なので、次のような感じで使います。

  • 「今 ~ できればなあ」「あのとき ~ できたらなあ」
    I wish S could + V の原形
    I wish S could + have p.p.

  • 「これから~ならなあ」
    I wish S would + V の原形


セータ君
セータ君

確かリスニングで I wish I could. を聞いたことがあるけど、もしかしてこれって仮定法だったの?


そうですね!

「できればそうしたいのですが…」という、
誘いを断る時に使われる非常に便利なフレーズです。

TOEIC の リスニングでも、時折 I wish を聞く場面がありますので
頭に入れておきましょう。

また、
if only ~ と書き換えることができます。

I wish I could speak English fluently.
If only I could speak English fluently!
(英語を流暢に話せたらなぁ)


I wish より If only の方が感情を強く表すこと以外は、
ほぼ同じ意味と捉えて問題ないかと思います。

wish は want, hope で言い換えられるのか?

セータ君
セータ君

そういえば、wish って「願う」って意味だったよね?だったら hope とか want で言い換えてもいいの?



たしかに言い換えが出来そうなのですが、
実は次のような明確な違いがあります。


  • wish
    (あり得ないことに対して)願う
    → 仮定法で使うのにピッタリ!
  • hope, want
    (あり得ることを)願う
    → 仮定法では使わない!

セータ君
セータ君

へぇ~! そんな違いがあるんだね!hope や want は仮定法で使えないのは覚えておこっと!


with / without, but for

次は with / without, but for を見ていきましょう。

with は「~があるなら、~があったなら」
without, but for は「~がないなら、~がなかったなら」

という意味になります。

with / without, but for の後は名詞が置かれ、
カンマで区切ったあとは
仮定法過去または仮定法過去完了が続きます。

例文を見てみましょう。

  • with

    With your help, I could have finished the job faster.
    (君の助けがあったら、早く仕事が終わっていたのに)

  • without, but for

    Without your help, I couldn’t have finished the job faster.
    But for your help, I couldn’t have finished the job faster.
    (君の助けがなかったら、早く仕事が終わっていなかっただろう)

例文でもご覧の通り if がありませんので、
一目見ただけでは仮定法という事に気づきにくいです。

目印になるのは
帰結節にある「助動詞の過去形(主に would, could)」なので
最初に注目するようにしましょう。

as if / as though

次は as if / as though を見てみましょう。

as if / as though は
「まるで~のように」という意味になります。


その後に仮定法過去や仮定法過去完了が続きますが、
いわゆる普通の文の直説法も来ることがあります。

セータ君
セータ君

仮定法と直説法で何か使い分けの違いがあるの?


使い分けのポイントは
次のようになります。

ポイント ★
「あり得ない」か「あり得る」か

  • 話し手が「あり得ない」と思っている場合
    仮定法
  • 話し手が「あり得る」と思っている場合
    直説法(いわゆる普通の文)




例文を見てみましょう。

She talks as if she knows what happened.
(彼女は何が起こったか知っているように話している)

She talks as if she knew what happened.
(彼女は何が起こったか知っているように話している)


最初の as if 文は直説法で書かれていますね。

仮定の話ではなく「あり得る」ことなので、
話し手は「彼女は何が起こったか知っている」と思っています。



その次の文は仮定法で書かれています。

つまり「あり得ない」ことなので
話し手は「彼女は何が起こったか知らない」と思っています。


セータ君
セータ君

なるほど! 今まで学習してきたものと変わらないんだね!


It is time

最後に、 It is time を見ていきたいと思います。

「(実際は違うけど本来なら)今は~する時間だ」という意味で
仮定法過去のみが続きます


time の前に about (そろそろ) high(とっくに)を伴うことが多いので
これらも併せて頭に入れておきましょう。


例文でも確認していきましょう。

  • about
    It is about time you went to bed.
    (そろそろ寝る時間よ)
  • high
    It is high time you went to bed.
    (もうとっくに寝る時間よ!)


high を使うと不満や苛立ちを含んだ言い方になりますので
使い方には注意しておきたいところです。

セータ君
セータ君

そうなんだ…。気を付けないといけないね…。

おわりに

今回は「if 文ではない仮定法の慣用表現」について
見ていきました。


仮定法は if 文と助動詞の過去形が目印になりますが、
今回見た通り if 文で始まらない仮定法もありますので、
こればかり気を取られると仮定法に気づかないことがあります。

慣用表現を覚えるのはもちろんのことですが、
if 文で始まらなくともこれが仮定法であるという事を
見抜けるかが大事になってきます。

TOEIC でも頻度こそ多くないものの、
登場したときにきちんと対応できるようにしておきたいところですね!

「勉強になった!」
「役に立った!」
「疑問が解決してスッキリした!」
…etc

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それでは、今回はここまで!
See you next time !
Bye-bye!

P.S. 仮定法シリーズ


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セータ君
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